- 大島丸
【大島丸代船建造 プロジェクト】第20回
【大島丸代船建造 プロジェクト】紹介
通称:MNP(MOTUNUI PROJECT)
(モツヌイ:大島に関連のあるハワイの言葉で、大きな島という意味)
皆さんこんにちは。
8月30日から、前期授業が再開したね。
はい、やっぱり学校でクラスメイトと顔を合わせて授業を受けるのは楽しいです。
うむ。テスト週間が始まっていることもあって、商船学科4年生は初日から実習に行ってきたよ。
関門海峡の夜間航海や、徳山下松港内航路避航操船で中身の充実した航海だったと聞きました。
みんなへとへとになっていたからね。
ところで、下関では三菱造船株式会社を訪問して代船を見学してきたそうじゃないですか?
そうなんだ。
私より先に見てくるなんてズルい。
まあ、そういうなよ。教務日程の都合上仕方がないんだ。
その代わり、君たちは10月13日の進水式に立ち会うことができるんだから。
しょうがないですね。

先ずは、建屋内で造っている上部構造物の様子だ。
アルミ製っていうのは前に聞きました。
ブリッジの前面から上がれるなんて、今だけだからね。
ブリッジ下の左側に見えている凹みは、右舷の航海灯ですか?
お、よくわかったね。これもブリッジ上部にあるのとどちらがスマートか検討したんだ。
ブリッジ上部の手摺が、白く見えます。これはアルミ製じゃないんですか?
いや、これもアルミ製なんだ。こういったパーツは別の場所で製作して予め塗装しておいてから、溶接して設置する方が、品質保持しやすいんだよ。

ここはどこですか?
先ほどのブリッジ内部だね。
右側が船首方向になる。黄色い筒が冷房用のダクトで、それが入ってきている開口部が前面窓だ。
ずいぶんたくさんの電線が天井からぶら下がっていますね。
これは天井裏に引っ張るケーブル(電線)で、代船はあらゆる場所に機器を設置しているから、通路も部屋の中もケーブルだらけだ。右下にある四角い枠は通信コンソールの架台になる。
だから、建造船の見学といっても、内部まで見せて貰えることはなかなか無いんだよ。
次は船体ですね。

ずいぶん広いですね。
ここは端艇甲板だ。
学生が沢山立っている場所が、乗組員用のシャワールームと左舷側暴露甲板に繋がる出入口になるんだ。
この上に、先ほど見たアルミ製の上部構造物が搭載され、いよいよ船体全容が確認できるようになる。
実際にどんなふうになるのか早く見たいです。
君たちは進水式までお預けだな。
楽しみに待っています。