• 大島丸

【大島丸代船建造 プロジェクト】第16回

【大島丸代船建造 プロジェクト】紹介

通称:MNP(MOTUNUI PROJECT)
(モツヌイ:大島に関連のあるハワイの言葉で、大きな島という意味)

建造中のエンジンルーム

みなさんこんにちは。
キャプテン、7月11日に船台への搭載が始まったのですよね。

いよいよ、船の形になってくるね。
下の写真が、7月15日における船台の様子だ。

船台の様子 写真左側がドックゲート(海側)になる

これはどこの部分ですか?

エンジンルームの船首方向から、船尾方向を見たところだ。

既にいろいろな装置がついていますね。

エンジンや推進電動機はまだ搭載されていないけれども、補機類(黄色いビニールを被せられたポンプ等)がどんどん設置されている様子がわかるね。
これを先行艤装と呼ぶ造船所が多いよ。

う~ん、まだどんなふうになるのか想像がつきません。

イメージしやすいように、エンジンルームのCGと対比してみようか。
赤枠と黄枠の柱を目印にするとわかりやすいだろう。
柱を挟んで、前回説明した発電機が3台搭載される。

機関室の完成予想図

なんだか、現船に比べてエンジンが小さく見えますね。

主機がなくなって主発電機になったから、機器そのものの大きさは小さくなっているけど、それよりもエンジンルームの容積が大きくなったから、そう見えるのだろうね。

中央部に柱がありますが、両舷(船の両側のこと)に壁(青枠)があって、通路のように見えます。そこが天井になるように思えません。

またまた、良い所に気がついたね。
エンジンルームの全周に中段を設けて、発電機や電動推進機を見下ろすことができる構造としているんだ。だから、下段には十分な高さが確保されている。

実は、若潮丸で見たことがありました。

(苦笑)なんだ、知っていたのか。

でも、いろんな装置があって複雑を極めていますよね。どうやって配置をきめていったのでしょうか?

基本的には3D図面などを使って確認している。それに加えて近年では、VRを使った検証も行っている。

こんなところでもVRを使うのですね。

いうまでもなく VRを使うことで実態を掴みやすいから、安全な通路幅や機器の操作しやすい位置を決定したんだよ。

三菱造船でのVRによるエンジンルーム内の検証の様子

VRはゲームばかりじゃなくて、こんなところでも役に立つのですね。

代船は新しい装置ばかりでなく、新しい技術も積極的に取り入れながら建造を進めているよ。

バーチャルではなくって、リアルな大島丸に期待しかありません。