- 大島丸
【大島丸代船建造 プロジェクト】第11回
【大島丸代船建造 プロジェクト】紹介
通称:MNP(MOTUNUI PROJECT)
(モツヌイ:大島に関連のあるハワイの言葉で、大きな島という意味)
建造報告 ブロック進捗
みなさんこんにちは。
今回は建造が進んでいる代船の状況を報告しよう。
10月の進水に向けて、どこまで進捗していますか?
ブロック建造という工法は授業で学習しているね。
船体構造を幾つかのブロックに分割して定盤(陸上)で完成させて、船台に載せ、溶接により結合、完成させる方式ですよね。
この施工方法で、かつて日本が造船大国になったと教わりました。
そのとおり。
今はその各ブロックを定盤内で、製作しているところだ。

うわぁ、作業員の方と比べると大きいですね。
フレーム(骨)の様子も良くわかります。
でも、これって変な形ですよね。なんだか逆さまになっているようです。
これがブロック建造の特色である反転製作だよ。
上の写真のフレームに外板を張るとこうなる。

あ、船底部ですね!
でも、どうして船底が上を向いているのですか?
船底の上にフレーム構造を造るより、施工が効率的になるからね。
先行艤装といって、反転したままの姿で、天井部の作業を床面で施工することができれば、作業効率が格段に上がるから、多くの造船所で取り入れられている。
ブロック外側が完成すると、配管(パイプ)や電路(電線)の設置がどんどん行われるよ。
次の写真は、エンジンルームの右舷側になる。
この部分は天井がないブロックなので、正転状態ではあるが、既に機器が搭載される補機台や各種パイプが設置されているのがわかるだろう。

もう、それらしくなってきていますね。
次のブロックはこれだ。
何だと思う。

これは、わかりますよ。ブリッジでしょう!
流石だね。
正規の状態にするとこうなる。

カッコいいです。
右舷側の入口も切り欠いていますね。
でも、先ほどのブロックと違って、なんだかピカピカ光っています。
素材が違うからね。
この部分は復原性を向上させるため軽量化を図って、アルミ材を採用している。
上部構造物は定盤で一体化させて、出来上がった船体部に載せる一括搭載が予定されているから、それも楽しみだね。
その他に、Mさんが血管に擬えた配管も、圧縮空気を使った耐圧検査を行って、漏れなんかの施工不良がないか確認しているところだ。

先週実施した健康診断みたいですね。
でも、この早さで造っていくと、あっという間に出来上がりそうですけど?
ハハハ、造船は設計(上流過程とも呼ばれる)→船殻工事(現時点)ときて、装備品をとりつける艤装工事が最終工程となる。
10月に進水してから艤装工事が本格化するんだ。艤装工事では、学校でこれまで学習してきた装置や機器が沢山登場するよ。
わちゃ~。