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10/2〜4 S5大島丸実習
さあ、後期実習の始まりですね。
うむ、初っ端から5年生が密度の濃い実習を行ってきたよ。
そりゃあ5年生ですもの、当然じゃないですか。
ところが、それだけじゃないんだ。
今回は、新大島丸での神戸初入港に加えて、夜間航行も長時間実施したんだ。
特筆すべき実習は、船乗り用語でいう「ワッチワッチ」の初導入だ。
ワッチワッチって何でしょうか。
出港スタンバイ後に、当直者だけで運航する専門用語だよ。
Captainが「ワッチワッチでいこか」と声をかけた後に、非番の航海士が「お願いします」とブリッジから下りていくのを見たことがあるだろう。
当直者のみで走るってことですね。
ブリッジに20人も居ても、当直者以外はすることがないからね。
これまでは、非番となる反対班は整備作業実習をしていたんだ。
2泊3日で、しっかり当直業務の実習をしてきたわけですか。
それは、身につく実習だったでしょうね。


往路はこの時期には珍しく荒天だったし、ずっと逆潮だったから投錨時間が遅れてしまったよ。
強雨で視程が1マイルを切るシチュエーションもあったしね。
それは大変でしたね、学生は悲鳴をあげてたんじゃないですか?
何を云ってるんだ。
実習にはもってこいじゃないか。
そのおかげもあって、神戸入港時はとても盛り上がってたと聞きましたよ。


しっかりやり終えた当直後の上陸ほど楽しいものはないからね。
港街神戸での、お洒落なカフェで食したランチが胃に染みたことだろう。
出港時には、4年生の機関コース学生が乗船したばかりの銀河丸に挨拶もしてきた。


ポートアイランドに着岸中の銀河丸に接近、プープデッキの学生に帽振れ。
機関コースの学生も、MOワッチ(エムゼロ/機関部が夜間当直に入らないシステムで、殆どの大型船で採用しているワッチ体制)に慣れるため、これまでとは違う当直を経験してきたんだ。
はい、商船系高専で電気推進システムを搭載しているのは大島丸だけですからね。
やっぱり、気合の入りようが違いまいした。


軸回転を確認
さ~ら~にぃ~。
また、焦らし作戦ですか。
どうせ、去年と一緒で鳥羽丸を見てきたんでしょ。
バレたか。
宇高東/西航路の履修も兼ねて玉野沖まで行って、建造中の新鳥羽丸を拝見してきた。


三菱重工玉野工場で建造中の「新鳥羽丸」ブリッジが両舷まで張出している
ブリッジが大きくて羨ましいですね。
ボートを吊上げるダビットも大きいです。
隣の芝生は青く見えるから仕方がないか。
鳥羽丸船長がドックゲート(建造所の扉)から撮ってくれた大島丸はどうだい?


玉野側から見た大島丸 夜明け頃なのでまだ暗いことがわかる
大島丸の後ろのマストが、ネコちゃんがピン!と尻尾を立てているようで可愛いんですよね。
むぅ、仔猫か。
それも誉め言葉とするか。
ほんとに充実したワッチワッチでしたね。
沢山の商船とすれ違いました。
明石海峡の西口では、東播磨方面からの横切り船と見合い関係の経験がができました。
商船は昼間荷役をして、夜間に航行するパターンが多いから、どうしても夜の方が航行船舶が増えるんだ。その良い練習になったよ。


これからも、身につく実習を重ねていこう。
はい!、楽しみにしています。